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WITHOUT SOUNDS

グデグデと夜更かしがちな後追い探訪録(旧・一人音楽座談会)

日記や更新記

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2020/05/13
FC2ブログに慣れ親しんだ身でnoteを使ったら素晴らしすぎたので書く|トム|note
初めてnoteをさわってみました。あまりの快適さ、シンプルなデザインの素晴らしさに記事ひとつ書かざるをえなかった。思わず久々に本ブログのテンプレートも更新しました。グンと読みやすくなったと自分は感じていますが、どうでしょう。そんな顛末です。
noteに移行したいですが、ウムム……。


  

弾き語りで感じる楽曲の魅力② bloodthirsty butchers「7月/July」(コード、Tab譜つき)

bloodthirsty butchersが残した名曲のひとつに、「7月/July」があります。曲についてはこの前記事を書きました。
この1曲を聴くpt2 bloodthirsty butchers「7月/july」('96)


んで、この曲って、昔から検索してもコード進行とかがヒットしこないんですよね……自分が知るかぎり。楽器meなどにもない。弾き語りしたい(本当はバンドでやりたいが仲間がいない)人はオレ以外にも絶対いるはずだろ……と昔から唸っていました。そこに今回、『Guitar magazine 2020年7月号』がTab譜でもって取り上げてくれました(大喝采)。コレはその特集内容、スコアともに必携の書です。

ということで、自分がこれまで「こんな具合か……?」と弾いてきたものと、このギターマガジンの採譜を参考に、拙い自己解釈版ではありますが、「ノーマルチューニングで7月をなんとなくソレっぽく弾き語る」時に使えるTab譜をアップします(幾年ぶりにPower Tab Editorなんて起動した……)

ギターマガジンはバンドスコア的な、変則チューニングなど原曲に忠実な採譜です。いっぽうコチラはギターひとつで曲の雰囲気を大まかに再現しようとするものになってます。あのフレーズが弾きたいんじゃという方はギターマガジンを買おう(宣伝)。

※ストロークのリズムなどは、打ち込むのが面倒だったので、抑え方を参考にあとは各自でフリーに弾き直してください。
※楽譜は殴り書きなので数字のミスなど「ここはこうじゃね……?」と思ったら自分の耳を信じましょう。あと、Power Tab Editorの仕様なのか♪の方の♭や♯の表記が所々おかしいです。数字を信じて下さい。

 

 

この1曲を聴くpt2 bloodthirsty butchers「7月/july」('96) 

1曲についての感想やレビュー、考察を、「背景」「歌詞」「構造」「表現」の4項目でまとめてみる企画。各項目の詳細はこちらの記事を参照。

太字は強調、下線は繋ぎの強調、赤字は達成、みたいな感じです。

今回取り上げるのはbloodthirsty butchersの「7月/July」です。未だ色褪せない名曲ですね。なお、引用や注釈は「※」印によって最後にまとめています。

■背景

butchers_band.jpg
俺達はbloodthirsty butchersを忘れない。

ブラッドサースティ・ブッチャーズは、日本は北海道から出でたバンド。変則チューニングを絡めた独特なコードトーンによる、繊細に揺らぎ、燃えるように唸るギター。アルペジオを多用する独創的なベースライン。両者のあいだを色彩豊かに風巻いていくドラムス。三者が三者であることでしか成り立たない、正しく無二の「バンドサウンド」を鳴らしていました(活動途中からはGtに田渕ひさ子が参加。そちらはまたいずれ)。

その音スケールには「エモ」や「ポスト・ロック」を、覇気には「パンク」「ハードコア」の言葉をあてられますが、「バンド名自体がジャンル」であるタイプの筆頭です。

彼らの代表作が『kocorono』で、先日のギターマガジンの特集「ニッポンの偉大なギター名盤100」では、プロミュージシャン555人の投票によって、錚々たるメンツのなか第4位に選ばれました(余談ですがそれが嬉しくってこんな記事を書き始めています)。そんなアルバムの核であり、自他ともに認める代表曲、それが今回取り上げる「7月/July」です。


 

Speaker Music / Black Nationalist Sonic Weaponry(2020) 感想



太字(良い)>黒 赤太字は名曲 、斜体はリードトラック、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
※こんなに長い曲名(もはや主張)だらけなのは初めてだ

1. Amerikkka's Bay (ft. Maia Sanaa) 03:30
2. The Man-Not 02:26
3. Techno is a Liberation Technology (ft. AceMo) 04:43
4. Black Secret Technology is a Traumatically Manufactured and Exported Good Necessitated by 300 Years of Unaccounted for White Supremacist Savagery in the Founding of the United States 05:10
5. A Genre Study of Black Male Death and Dying 03:01
6. Of Our Spiritual Strivings (ft. Syanide) 04:15
7. Black Industrial Complex - Automation Repress Revolution in the Process of Production, and Intercontinental Missiles Represent a Revolution in the Process of Warfare 02:40
8. Super Predator 04:48
9. African American Disillusionment With Northern Democracy Continues to Smolder in Every Negro Who Has Settled Up North After Knowing Life in the South 02:28
10. American Marxists Have Tended to Fall into the Trap of Thinking of the Negroes as Negroes, i.e. in Race Terms, When in Fact the Negroes Have Been and are Today the Most Oppressed and Submerged Sections of the Workers... 06:09
11. It is the Negro Who Represents the Revolutionary Struggles for a Classless Society 09:42


Total length : 48:57


■1. 紹介
■1-1. 紹介文
NYから強烈な、ハードコアと言ってもいい電子のプロテスト・ミュージックが届いた。まず耳を惹くのは、Bass MusicやDrum and bassに、Autechre的な音感覚でもって即興演奏を繰り広げたような鋭いリズムアプローチ。無機質な響きが左右に乱反射しながら駆けめぐっていくスピード感と緊張感は圧巻だ。

そこに乗るのは、Black Lives Matterの運動とつらなる声明、ジャズの残響、警報音、etc.。コード的な装飾もほとんどなし。踊ることを拒否するリズム、情感を排した音の羅列、その上に乗せられたメッセージは、ただならぬ切迫感をもってこちらの耳を捉える。

■1-2. Who?
Speaker Musicは、NYを拠点に活動するジャーナリスト、DeForrest Brown, Jr.の音楽名義だ。まだほとんど記事もないないが、Discogosなどを伺うに、2016年あたりから本格的に音楽活動に乗り出したようだ。「Make Techno Black Again」なるキャンペーンの旗手となって作成したMix、この辺が産声だろうか。

2019年からはBandcampで活動を開始。自身の執筆活動とともに、エクスペリメンタルな方向に舵を切り、プロテスト・ミュージックの趣を強めてきた。そんな中で、くだんの運動とともに注目されたのが本作。詳しくはele-kingの記事が参考になるだろう。
Speaker Music - Black Nationalist Sonic Weaponry  | スピーカー・ミュージック、ディフォレスト・ブラウン・ジュニア | ele-king

 

■2. 聴きこみ

「この1曲を聴く」シリーズの説明

1曲についての感想やレビュー、考察を、「背景」「歌詞」「構造」「表現」の4項目でまとめてみる企画。各項目の説明を記した記事です。



この1曲を聴くpt1 Radiohead「A Wolf At the Door」('03) 『Hail To the Thief』が投げかけるもの

1曲についての感想やレビュー、考察を、「背景」「歌詞」「構造」「表現」の4項目でまとめてみる企画。各項目の詳細はこちらの記事を参照

今回取り上げるのはRadioheadの「A Wolf At the Door」です。なお、引用や注釈は「※」印によって最後にまとめています。




■背景
『Kid A』でゼロ年代の礎を築き上げ、名実ともに最も注目される(ロック)バンドであった当時のRadioheadが放った、2003年の6thアルバム『Hail to the Thief』(以下『HTTT』)。ロックバンド的な作曲フォーマットとエレクトロニカ捌きが、今ほど自然に混ざり切っていない過渡期のポップス感覚は、一周回って新鮮さがある。だけど、音楽性の話は今度にして、今回はそのメッセージを主に考えたい。


順調な作曲の一方で、詩作は難航した。この上なく不愉快な方向に進む現実、どう足掻いてもその気配を振り切れず、飲み込まれてしまうのだ。トムは作品に対して必要以上にポリティカルな息が吹きこまれるのを良しとしなかった。そこで様々な試みが行われた訳だ――強迫観念のように浮かび上がるワードはアートワークに押し込める。寓話のモチーフをふんだんに持ち寄って抽象化する。全楽曲にサブタイトルをつける――……。「Hail to the Thief」の題で自身のスタンスを明確に示しつつ※2、アルバムを通して時代の空気を炙り出していく一方、各曲の解釈には余白をもたせる。『HTTT』はまず、表現(創作)と批判精神のバランス感覚が素晴らしい一作だと思う。全面的に社会を風刺しながら、その全てを「ポップソング」にクールに納めようとするのはまさにUKらしい佇まいだ。


キャリア最多となる14曲には、不安や混乱に怒り、何かに引きずり込まれている、そんな「頭の中で軋み続ける漠然としたノイズ」のような感覚が敷き詰められている。今回取り上げる「A Wolf at the Door」はそんなアルバムのラストトラックである。