WITHOUT SOUNDS

グデグデと夜更かしがちな後追い探訪録

Real Estate / In Mind (2017) 感想 ~大人なギターポップ


シックやね(国内版は外包つき)

太字(良い)>黒 赤太字は名曲 、斜体はリードトラック、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Darling  4:20
02. Serve the Song  3:13
03. Stained Glass  3:54
04. After the Moon  4:50
05. Two Arrows  6:50
06. White Light  3:14
07. Holding Pattern  3:46
08. Time  3:49
09. Diamond Eyes  2:34
10. Same Sun  3:17
11. Saturday  5:04

Total length : 44:51

コーラスかけたギターアルペジオ、流麗なコードチェンジから成るギターロックとなれば、まずは多大な影響を誇るThe Byrds(初期)が思い出されます。この魅力的なフォーマットは、時代の進みと混ぜ合わせ、幾多のバンドがアップデートしてきました。例えばカレッジ・ロックの筆頭として80sを駆けていたころのR.E.M.は、そこにRamonesやパンク以後のストレートなエイトビートを組み込みました。そして時は進んで、この80年台中期生まれの素朴な青年たち――Real Estateは、更にFeltらの80sネオアコを通過し、Galaxie 500らの90sローファイ(霞んだ音感覚)をまとった上で、Beach Fossilsら00sインディに共振し生まれた存在といえるでしょう。
 

Kurt Vile & Courtney Barnett / Lotta Sea Lice (2017) 感想~Rough、Laugh


このコンビの佇まい、良すぎる。

太字(良い)>黒 赤太字は名曲 、斜体はリードトラック、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Over Everything (Kurt Vile) – 6:19
02. Let It Go (Courtney Barnett) – 4:33
03. Fear Is Like a Forest (Jen Cloher) – 4:47
04. Outta the Woodwork (Barnett) – 6:21
05. Continental Breakfast (Vile) – 4:53
06. On Script (Barnett) – 3:59
07. Blue Cheese (Vile) – 4:37
08. Peepin' Tom (Vile) – 4:14
09. Untogether (Tanya Donelly) – 4:50

Total length : 44:33

一部音楽好きには今これ以上ない組み合わせのタッグが生まれました。「Kurt Vile(カート)」と「Courtney Barnett(コートニー)」、奇跡みたいな略称ですが、まずは簡単にお互いのキャリアを。
Kurt Vileについて ~過去と今を結ぶ、USインディの理想像
このセンスは、一体何なのか? 怠け者風味の新人リリシストが見せたシュールでむきだしな歌詞世界 - レビュー : CINRA.NET
  

昔の雑誌記事がブックオフや本棚に眠っているの勿体ないし公式が公開してほしい

ひどいタイトルだ……すみませんもう少しだけ帰らないでください。

先日、こんな記事を読みました。
小野島大×田中宗一郎対談「ブリティッシュ・ロックの今」を考える。2017年の英国を代表するウルフ・アリス新作を題材に:前編 | The Sign Magazine

1万超の文字数で前編・中編・後編に分かれているという特大ボリュームの対談記事なんですが、レッド・ツェッペリン登場の衝撃や70年代前後激動のポピュラーミュージック史、パンクの興りをリアルタイムで体験してきた「小野島 大」氏と、同じくパンクから80年代のPrince、90年台テクノ、Radiohead、雑誌Snoozerにて00年台インディと音楽、世界を見てきた「田中 宗一郎」氏。40年という生身のタイムスケールを持った両氏の対談は、(企画の目論見どおりに)見出しの主役であるWolf Aliceを越えて、四方八方へ話が飛んでいきます。多様な視点と多角的な文脈から幾通りもの"当時"が語られていく記事進行は滅茶苦茶面白いです。たぶん同年代の方には異論もあるかと思いますが(ぜひ色んな方の"当時"を聞きたい)、話七分くらいで信じてもこの広がりはとても楽しかった。

せっかくなのでWolf Aliceの動画をひとつ。先行シングルがこれと「Yuk Foo」なのもすごい振り幅ですね。


今回記事を書いたのは、まぁこの対談記事が素晴らしかったことを話したかったのが一つと、こういう生身の密な歴史を感じられる記事を読んだことで、自分の頭の中にずっとありつつも、そこから出すまでもないかと思っていたある思い、それをちゃんと外に書き留めたくなったのでした。

ということでここからの内容は全て自分の脳内戯言になっています。他愛なく、実現に向けた提案もないんですが、例えば「何かの作品に触れたとき、それについての記事を読み漁りたくなるひと」や、「自分のブログで勝手に感想や調査結果みたいな記事を更新したくなるひと」などには、ちょっと共感してもらえるんじゃないかな、と思っています。Twitter、ストリーミング、動画配信と毎日を過ごしていると、「気になるもの」はいくらでも増えるんで、「気になった(実際にふれた)後」のワンステップが本当に大切だなと実感するんですよ。「すごい(すごかった)」とか「面白そう(面白かった)」が、色々な物事に楽しく繋がっていく、もっと広がりやすくなれば良いな、と。

それではでは。ここまで前段、本題に入っていきます。

The War on Drugs / A Deeper Understanding (2017) 感想 -インディの枠を超えて


今作の雰囲気を端的に表したアートワーク。器材に囲まれたスタジオルームに男ひとり佇む……(こっち見んな感)

太字(良い)>黒 赤太字は名曲 、斜体はリードトラック、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Up All Night 6:23
02. Pain 5:30
03. Holding On 5:50
04. Strangest Thing 6:41
05. Knocked Down 3:59
06. Nothing to Find 6:10
07. Thinking of a Place 11:10
08. In Chains 7:20
09. Clean Living 6:28
10. You Don't Have to Go 6:42

Total length : 66:13

『Lost in the Dream』のブレイクから約3年、(一部界隈で)という暗黙の枕詞も不要に正しく待望の新作となったThe War on Drugs(以下TWOD)『A Deeper Understanding』。まずは先行曲の「Pain」を聴いてほしい。
 

スピッツ 全フルアルバム感想 -中期①後半-

スピッツの全フルアルバムを、(独断で)初期・中期・後期と分けて振り返ります。
中期①前半についてはこちらからどうぞ。
曲の色付けは赤太字(名曲)赤字(大好きな曲)太字(良曲)みたいな感じで、下線曲が作品の個人的ベストトラックです。
SPITZ_1994.jpg 1995年


中期①後半
前回の後半戦です。オリコンチャートTOP30の常連になったところから……ですね。ではさっそく。

注・今回の2作、自分はリマスタ盤でなく旧盤しか聴いたことがありません。なので感想は旧盤準拠です。リマスタと旧盤の区別は品番でつきます。POCHが旧盤=ポリドール、UPCHがリマスタ盤=ユニバーサルです。帯などを見て判断し、リマスタ盤を手に入れましょう。